以下については、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社に関するすべてのリスクを網羅するものではありません。
なお、記載事項のうち将来に関する事項については、本書提出日現在において入手し得る情報に基づいて当社が判断したものであります。
(1) Eコマース市場について
当社が展開するパフォーマンスマーケティング事業は、顧客である広告主の効果的なEコマース及びオンラインマーケティングを実現させるサービスであるため、Eコマースの市場拡大と強い相関関係を有しております。
経済産業省の直近の調査によると、BtoCのEコマース市場は7.8兆円の市場規模に達しており、今後も拡大基調にあると予想されます。一方、企業によるインターネットの商業利用が期待通りに普及しない場合、あるいはECサイトの利用者が増加せず流通取扱高が期待通りに拡大しない場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) インターネット広告業界の推移について
当社が展開するパフォーマンスマーケティング事業では、インターネット上での成果報酬型広告の配信などのオンラインマーケティング手法を提供するため、インターネット広告の市場拡大と普及に対しても強い相関関係を有しております。
電通による最新の調査結果によると、総広告費は前年比-1.3%の5兆8,427億円と減少傾向にありますが、インターネット広告においては前年比+9.6%の7,477億円と続伸しています。もっとも、広告市場は景況に対して敏感に影響を受けることもあり、急激な景況の変化により、インターネット広告にもその影響が及んだ場合には、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 法的規制について
当社の事業に大きく影響する法的規制は、現時点において特に存在していないと認識しておりますが、今後、インターネットの利用者及び事業者を規制対象とする法令、行政指導、その他の規制等が制定され、一般的なインターネットの発展が妨げられた場合や、通信、商用及び宣伝手段としてのインターネットの受け入れが制約を受けた場合は、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(1) コンピュータシステムについて
当社は、アフィリエイトマーケティングサービスの基幹プラットフォームであるバリューコマース・プログラムを通してECサイト及びパートナーサイトにサービスを提供しておりますが、これらの業務を遂行するには、安定したシステム稼動とインターネット基盤の維持が不可欠であり、経常的な保守管理及び継続的な設備投資を行っております。
しかしながら、設備故障、自然災害、人為災害、事故等の様々な要因によって、当社のコンピュータシステムに障害が生じ、広告の正常な配信、クリック数の計測、注文から成約までの過程のトラッキング、そしてこれらのデータを素早く正確に処理するためのサービスを、顧客に提供することができなくなった場合、当社業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 技術について
当社は、継続的にネットワーク取引量を予測して設備投資を行っておりますが、インターネット使用率が予測を超えて拡大し、当社システムを通じて配信される広告数やクリック率及び注文率が増加した場合には、システム応答時間の遅延、広告配信の制約等の支障が生じ、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。
(3) インターネット事業における外部環境及び技術への依存について
当社は、サービスの運営やサポートにおいて、第三者製のシステム及び外部基盤を利用しております。また、当社システムが作動するには、サービスの利用者が使用する第三者製システムが正常に作動していることが前提となります。これらの環境に支障が生じた場合は、当社の事業に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 技術開発・サポートにおけるカントリーリスクについて
当社はシステム開発のコスト低減のため、技術開発やサポートの拠点をフィリピンに有しておりますが、同国においてテロ・紛争等の政治的・社会的混乱、急激な経済情勢の悪化等の影響によって、同拠点での技術開発やサポートができなくなった場合、当社事業の運営に支障が生じる可能性があります。また、為替の異常な変動等が生じた場合にも、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 有害サイト(悪質商法サイト、悪質勧誘サイト等の反社会性のあるウェブサイト)について
当社では、アフィリエイトマーケティングを利用しようとする新規の参加者に対して当社規約の遵守を参加の条件としており、参加者のウェブサイトのコンテンツについても反社会性の有無、法令違反行為の有無、成果保証表現の有無等を中心に内容の審査を行っています。当社規約の違反を発見した場合には是正を促し、一定の猶予期間を経てそれでも改善が見られない場合は、強制退会とする措置を講じており、当社のアフィリエイトネットワークの健全性を担保しています。しかしながら、全ての参加ウェブサイトに対する監視の完全性を保証することは現実的に困難であり、違法商品の喧伝、誇大宣伝、高利回り金融商品への誘導、悪質な勧誘、アフィリエイト成果を保証する表現といった有害事例の完全撲滅には困難が伴います。こうした有害なサイトの違法行為に伴い発生した成果報酬の授受に関して、訴訟が提起された場合、当社の信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が有害行為に加担したかのような報道がなされ、マスメディアの報道の対象になることにより当社の信用が失墜する可能性があります。
(6) 競合について
パフォーマンスマーケティング事業を営む同業他社を含め、近年になって急速に拡大した業界であり、今後も新技術の開発などあらゆる側面での競争の激化が予測されます。
当社は、新機能の開発や事業提携などにより、競争力の維持向上に努めてまいりますが、競合他社との差別化による優位性が十分に確立できない場合、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります
(7) サービスの陳腐化について
インターネットに関連する技術及びビジネスモデルは変化が速く、インターネットを積極的に利用している事業者は、一定水準のサービス提供を維持するために、技術革新及びビジネスモデルの変化に積極的かつ柔軟に対応していく努力が必要です。
当社は不断の経営努力を行っておりますが、インターネットに関連する技術及びビジネスモデルの変化に追随できず、新サービス導入又は既存サービス強化のために必要な新しい技術及びビジネスモデルを採用、応用できない場合には、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(8) 知的財産権について
当社は、パフォーマンスマーケティング事業の基礎をなす技術やビジネスモデルについて、精力的に特許権を出願し取得するとともに、国内外において各種の商標を登録しております。しかしながら、現時点で権利取得に至っていない権利について、今後これらの権利を取得できる確実性はありません。
一方、当社の事業分野において、国内外の各種事業者等が特許その他の知的財産権を取得した場合、その内容次第では、当社に対する訴訟やクレーム等が発生し、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、当社では、第三者に対する知的財産権を侵害することがないように常に注意を払って事業活動を行っておりますが、当社の事業分野における知的財産権の現状を完全に把握することは困難であります。したがって、万一当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償又は使用差止めなどの請求を受ける可能性があります。これらの事態が発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 個人情報の管理について
当社は、サービスを提供するにあたりECサイト及びパートナーサイトの個人情報を取得しておりますが、「個人情報の保護に関する法律」により、厳格かつ適正な個人情報の取扱いが要求されております。当社はそのような情報の取扱いに関して、平成17年には個人情報保護におけるTRUSTe認証(Webサイトの個人情報保護の信頼性にかかる認証)を取得し、プライバシーポリシーを策定及び遵守することにより、個人情報の保護に万全を期しております。しかし、不測の事態により個人情報の漏洩その他不適切な処理が行われた場合は、損害賠償の請求や信用力の低下などにより、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 組織体制・人材について
当社は、今後の業容拡大及び顧客ニーズの多様化に対応するべく、優秀な人材を適切な時期に確保する必要があります。しかしながら、優秀な人材の拡充が予定通り進まなかった場合、又は既存の主要な人材が社外に流出した場合は、当社の経営活動に支障が生じ、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(11) 自然災害、感染症流行、事故、有事等の発生について
当社の人的物的資源は東京に集中しており、地震・火災等の自然災害、それに伴う有形資産の損壊、停電、回線故障等の影響を受けやすいといえます。当社では、役員・全従業員の生命・安全の確保はもとより、被災に耐えうる物理的環境の整備に努めております。しかし、想定外の自然災害等によって、被災中の業務継続、被災からの復旧が上手くいかず、当社の業務継続、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(1) ヤフー株式会社について
ヤフー株式会社は、平成22年12月末現在当社の議決権の43.61%を保有しており、当社は同社の持分法適用関連会社であります。また、同社との業務提携の目的は、主として取引関係強化による事業拡大であります。
当社は、同社のショッピング事業をはじめとする各事業と当社アフィリエイトマーケティングサービスを中心とする各種サービスの提携により、事業シナジーの効果を実現させております。しかし、これに相応して当社が提供するサービスは同社が展開する事業に依存する面もあることから、今後、ヤフーグループ内において当社が行う事業に競合関係が生じた場合、同社の当社に対する経営方針に変更があった場合、その他様々な要因により提携関係を維持できなくなった場合には、当社の事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 主要なECサイト及びパートナーサイトについて
当社は、特定のECサイト及びパートナーサイトに依存することがないよう、新規取引の拡充に努めております。しかし、良好で安定的な関係を維持している既存のECサイトに対して、当社グループに蓄積した経験や実績を生かしたコンサルティングサービスを提供することにより更なる成果の向上に努めていることから、一部のECサイトについて売上高の比率が高まることがあります。また、集客力があり広告の有効性が高いパートナーサイトとの関係は引き続き維持していく所存ですが、一部のパートナーサイトによってもたらされる売上高の比率が高まることがあります。これらの主要なECサイト及びパートナーサイトの事業戦略、経営状態もしくは当社に対する取引方針に変化が生じた場合には、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(1) 投融資・新規事業展開にともなうリスクについて
当社は、事業拡大のために、今後国内外を問わず、子会社設立、合弁事業の展開、買収等を行っていく可能性がありますが、これらの投融資額は現在の事業規模と比較して多額となる可能性があります。また、新規事業を開始する場合には、予期せぬ要因等により計画通りに事業が展開できない可能性もあります。これらの要因が生じた場合には、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 海外の事業展開におけるリスクについて
現時点で海外での事業展開について具体的な計画を公表しておりません。しかしながら、アフィリエイトマーケティングサービスなどの当社グループのビジネスモデルは、日本国内のみならず海外でもサービス展開が可能です。海外での事業展開が具体化したものの、計画が予定通りに進捗しなかった場合、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 資金調達に関するリスクについて
当社が事業の拡大を図るためには、新たな技術の開発や設備投資のための資金需要に対応していく必要があります。これらの資金需要に対し、資本市場からの調達を含めた調達方法の多様化によってリスク分散を図っていく方針でありますが、環境の変化などによって十分な資金調達を行えない場合には、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(1) 配当政策について
当社では、株主に対する利益還元を経営の重要な課題の一つとして位置付けております。配当政策につきましては、将来の成長に向けた投資のための内部留保を確保しつつ業績に応じた配当を実施することを旨とし、連結当期純利益の10%を配当性向の目途としております。しかしながら、配当政策が業績に連動している場合、業績が悪化した場合、これにともなって配当が減少する可能性があります。